サンフランシスコ旋風はやってくるのか?
サンフランシスコ旋風はやってくるのか?
サンフランシスコとサンフランシスコ湾周辺には、Facebook、Apple、Google、Twitter などの巨大 IT 企業があります。
日本でもよく耳にする Airbnb や Uber といったイノベーション企業も、サンフランシスコから始まりました。
サンフランシスコは、昔は観光地として有名でした。今は、観光だけでなく、世界を牽引するビジネス地帯として注目が集まっています。
サンフランシスコは IT 系スタートアップが盛んな都市としては1位です。
サンフランシスコは群を抜いて起業する人が多く、成功をおさめた巨大な企業があり、ニューヨークやロンドンといった都市を大きく引き離しています。
サンフランシスコ市内に居住する人口は80万人未満でしかありませんが、仕事をするために毎日サンフランシスコへやって来る人の数は200万人以上といわれています。
クリエイティブなデザイナーやハングリー精神あふれるエンジニアが集まって新規ビジネスの話し合い、立ち上げを、毎日のように行っています。
街全体がイノベーションを生み出そうとしている都市です。
スタンフォード大学やカリフォルニア州立大学バークレー校など、優秀なくIT系や工学系の大学も多いため、そこで勉強をした学生がシリコンバレーで起業をするということも多いです。
成功した地元の投資家や資産家が、起業家精神を持っている人たちを支援し、成功した起業家たちが、また次の起業家を育てるという強力な好循環が出来上がっています。
ここまで聞くと、いいことずくめのように思えますが、問題も起こっています。
それが、格差社会の進行です。
4つの階層があるといわれています。
1 大手IT企業の経営者や重役たち。この方たちは巨額の収入を得ています。
2 大手IT起業に運よく、縁があって、または、実力があって、雇用された人たちも、解雇されるまでは、高収入を得ています。
3 IT起業に属さない人たちで、主に、スーパー、レストラン、服の販売、運転手・・・などのサービス業に従事している人たちです。
この層の人たちは低賃金で、給料が上がりません。
4 上記3つに所属できずに貧困化している方達です。地域によっては貧困層が多くいます。
地域ごとに様相が違っていて、それぞれ断然状態とも言われるほど格差がひどいです。
また家賃が非常に高騰していて、住むに住めないという人たちも増えてきています。
アメリカ全体での格差はひどく、世帯年収トップ10パーセントの人たちの平均所得は、その下の90パーセントの9倍以上といわれています。
また、トップ0,1パーセントの人々は、ボトム90パーセントの人々の約200倍も稼いでいるともいわれています。
「日本はサンフランシスコ、アメリカとは違うよ、日本は平等性の高い社会だから。」
と思っているかもしれませんが、
日本はアメリカの後を追うとも言われているのですから、
少しずつこうした社会に近づいているとも言えます。
日本でも、アパレルの店員さんの給料やコンビニエンスストアなどのサービス業の方の時給は上がりません。
外国の方を使って安く上げようとか、AIやシステムを使ってコストを下げようとかしています。
景気のいい会社でも、社員の給料はあまり上げずに据え置いている会社も多いです。
重役や取り締まりは、多くのお金を受け取っているところもありますが。